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クラフトビールの仕込みに温泉水?温泉水に隠された秘密とは?(麗人酒造)

更新日:2024年8月6日





信州ビアクラブ始動し、初めての取材先は麗人酒造さんに訪問させていただきました。


麗人酒造さんは、日本酒で大変有名な酒造さんですが、1999年8月より日本酒造りで培ったノウハウを活かしてクラフトビールも造り始めました。


今日はそんな麗人酒造さんのブルワーの宮澤さんにお話しを伺ってきました。今回は、麗人酒造さんならではの「温泉水」を使ったビールについて取材してきましたので最後までぜひ読んでくださいね!


 

目次

  • ビールに温泉水?温泉水の大事な役割

    • 温泉水を投入するタイミングは?

    • どんなきっかけで温泉水を入れたのですか?

    • 温泉水は一石三鳥だった!

  • 早速飲んでみた!

    • 常温のビール飲んでみました。

  • 「諏訪浪漫」

 
ビールに温泉水?温泉水の大事な役割


温泉水を投入するタイミングは?

ビールを造る手順は大きく5つあります。

  1. 製麦(大麦から発芽させ、麦芽を作ります)

  2. 仕込み(麦芽から麦汁を作ります)

  3. 発酵・貯酒(酵母がはたらき、テンプンを分解しアルコールと炭酸を作りだします)

  4. ろ過(酵母を取り除きます)

  5. パッケージング(瓶や缶などにビールを詰め込みます)

温泉水は、この工程のうち2の仕込みのタイミングで投入されます。

温泉水に含まれるミネラルが酵母のエネルギーとなり、そのエネルギーによって酵母が、元気になってより分解を進めることができるそうです。

その結果、分解が進むことによって「キレのあるビール」が誕生したということなのです。


どんなきっかけで温泉水を入れたのですか?


写真:ブルワーの宮澤さん


私のような素人には、なぜ「飲み物」であるビールに「温泉水」を入れたのか気になって聞いてしまいました!

皆様も気になりませんか?


そこでブルワーの宮澤さんにお伺いしてみました!

「もともとは、温泉水を入れるという発想は全くありませんでした。何か、特色を出すことができないかと考えていた時に、税務署の先生から温泉水を入れたらどうか?と提案を受けて入れてみようと試してみました。」


温泉水を入れることによって酵母の活性化につながりビールの味自体も良くなり、結果として一石二鳥になったということですね!

どのぐらいの量をいれているのですか?


宮澤さん「2000リットルのタンクに20L(リットル)入れています。」


 ‐ 20Lというと、思った以上にたくさん入れられているんですね~。温泉の味は残らないのでしょうか?


宮澤さん「温泉水に入っている成分については、煮沸をする際に揮発してしまうので、温泉成分は最終的には残りません。またビールは水が命です。水のph(ペーハー)や硬度の調整の際にも温泉水は非常に使えるんですよ。ビール造りにおいて、水のph(ペーハー)と硬度調整はいろいろなタイミングで行われますので、そういった意味では、温泉水がビールの健康の源になっているといってもいいですね」


温泉水は一石三鳥だった!


結論!


  1. ビールの特色が出る

  2. 酵母の活性化につながりビールの味を良くする

  3. ビールの命である「水」の健康管理(phおよび硬度調整)


先ほど一石二鳥って言ってしまいましたが、実は一石三鳥にもなる温泉水でした!

最初は、ビールに温泉?って思ってしまいましたが、本当にメリットしかありませんでした。


早速飲んでみた!




さてさて、温泉を使ったビールの味が気になります!

筆者もよだれを垂らしながら、お話をお聞きしていたので、早速飲んでみました!


と行きたいところですが、まずはブルワーの宮さんにおすすめのビールの飲み方を教えてもらいました!


冷やすだけが飲み方ではない!冷やしすぎずに飲むビールがおいしい


お恥ずかしながら、筆者は冷えたビールが大好き!でしたが、宮澤さん曰く、キンキンのビールよりもあまり冷やしすぎないで飲むことによって、よりビールの味を感じることができるため、ビール好きなら冷やしすぎずに飲むのがおすすめということでした。


さっそく、冷蔵庫に入れずに保管しておいたビールを飲んでみました。




今回筆者はくろゆり(スタウト)を飲みました。


スタウトは、イングランドでよく作られているスタイルです。長野県を代表する高山植物「くろゆり」をイメージした黒ビールです。


「ん~、旨い!」


仕事帰りの一杯は「あ~!効く~っ」って感じですが、味わいがあり納得の旨さです!


キンキンに冷やしていないビール、めちゃくちゃおいしかったです!

冷えたビールは、スカッと飲むことができるのですが、冷やしすぎていないこのビールは、一口一口がしっかりとビールを感じることができ、よりビールと向き合っているな~って感じました。


黒ビールが苦手な人でも飲みやすいと聞いておりましたが、しっかりとした香りを感じることができて、苦すぎないため飲みやすいビールだなと感じました。


ビールを造る際に、


「1杯、2杯であきるビール」ではなく、

「朝まで飲むことができるビール」


を目指して作っていると話してくださったブルワーの宮さんの言葉をそのまま体現しているビールでした!


ごちそうさまでした♪


「諏訪浪漫」


麗人酒造の外観


この地を訪れる人々に、地元で醸造されるビールや日本酒を通じて、さらなる元気と喜びを提供したい―そんな浪漫が詰まった商品になっています。諏訪の魅力を発信し、訪れる人々の心に残る体験を提供することで、地域の観光発展に寄与している商品だと感じました。


ぜひ皆様も、そんな「諏訪浪漫」を飲んでみてくださいね!



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